村上 嘉康
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断熱工法について思う事  -2010.08.27-
  建物の断熱工法には、大別すると内断熱工法と外断熱工法があります。                  
 内断熱工法とは、例えば柱の厚みを利用しその厚みの中に断熱材を設置する工法です。        
 外断熱工法とは、建物の外側をグルリと皮を巻いてしまうように設置する工法です。            
  屋根、天井に対するやり方は両工法とも、大きな差はないかと思います。                  
 床に対する断熱は内断熱工法の場合は床下に断熱材を敷くやり方をとります。               
 外断熱工法は手法がいくつかありますが、御紹介する事例は基礎毎断熱材で包み床下も室内と
 同じと考え断熱する工法です。
  よく、どちらの工法が優れているのか?という御質問を頂きますが、それぞれに長所短所が
 あろうかと思います。 -WORKS-で御紹介している建物で【水野SEVEN】は内断熱工法、         
 【嵐山 浮COURT】と【広瀬FLAG】は外断熱工法で基礎毎断熱材で包んでいます。            
  いずれも、国内ではそれぞれの工法で、最高技術の断熱気密を実現できる 
 技術グループの施工と思います。詳細は-LINKS-の指田建設さんと大容建設(株)さんの      
 HPを見て頂ければおわかり頂けると思います。 
  設計と工事監理をする立場から申し上げると、国の省エネ政策から断熱気密性能向上を推奨している
 事より、断熱気密をアピールされている施工会社さんが多々ありますが、相当高度な技術、知識、
 経験が供なわないと壁内結露等の大怪我をする事が考えられると工事を見ていて感じました。
  様々な御意見があろうかと思いますが、当事務所としては断熱性能に関しては断熱材の厚みを確保
 できる事から内断熱、気密性能に関しては外側から施工をする作業内容の為、気密を確保しやすい
 事から外断熱にそれぞれ軍配があがるのではないかと両工法を見比べて思いました。
  但し、先程申し上げたように相当高度なノウハウを持っておられる施工業者さんが工事を行ってという
 大前提です。
  デザイン的には内観としては外断熱の方に可能性を感じ、外装素材の選択範囲としては
 内断熱かと考えています。
  これから御自宅をとお考えになっておられる方に、少しでも参考にして頂ければ幸いです。
            
        【水野SEVEN】壁断熱と気密工事状況     【水野SEVEN】床断熱パネルと筋交金物気密工事状況
            
         【嵐山 浮COURT】基礎断熱工事状況         【嵐山 浮COURT】壁断熱と気密工事状況


  
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